記事一覧

ウィリアム・クォック監督の「アウト・オブ・フレーム」(片甲不留)について

「アウト・オブ・フレーム」(片甲不留)について日本で初めて紹介される、香港インディペンデント映画界のプリンスと呼ばれるウィリアム・クォツク(郭偉倫」の最新長編。ウィリアム・クォツクの前作「幽媾」(釜山国際映画祭、ベルリン国際映画祭など)は中国の田舎を舞台にしたホラー映画だが、香港人の目から見た中国の伝統的な不条理さへの批判は瞠目すべきだ。最新作はまた北京の藝術村で起きた理不尽や不条理なことへとどめ...

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「今の香港が分かる傑作短編集」:「9月28日・晴れ」、「表象および意志としての雨」、「遺棄」について

「今の香港が分かる傑作短編集」についてこの三本の作短編を見れば、今の香港でなにか起きているかよく分かるプログラム。しかも三本とも傑作!日本でもよく知られるイン・リャン(応亮)が香港亡命後初めてメガホンを取った短編「九月二十八日・晴れ」はすべての絵、すへての音、すべての演出が完璧な領域に達している。しかし、香港でも殆ど知られていないマック・ジーハンという素晴らしい才能が撮った「遺棄」も全然それに負けて...

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ツァン・ツイシャン監督の「河の流れ 時の流れ」について

「河の流れ 時の流れ」は商業映画界でも知られた女性監督、ツァン・ツイシャンによる、十年以上をかけて、自身が生まれ育った村の過去、現在、未来を複数の家族のストーリーを通じて多面的に描いたドキュメンタリーだ。映画の隅から隅まで、監督の、自身の村に対する愛が溢れる。2014年に劇場公開された際、香港本土意識の強まりとともに大きい反響を巻き起こし、地元ではドキュメンタリー映画として異例にロングランし、記録的に...

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リタ・ホイ監督と「哭き女」について

今日(4月18日)「日本・香港インディペンデント映画祭」に登場するリタ・ホイ監督と「哭き女」について、紹介しようと思います。監督のリタ・ホイは1998年に日本のイメージフォーラム・フェスティバルにて「Ah Ming 」という短編で最優秀賞を獲得したことがあり、2009年劇映画デビュー作「慢性中毒」は釜山国際映画祭のコンペ部門(ニューカレンツ)にも入選された。「哭き女」は彼女の劇映画第二作だ。そして、2016年に雨傘運動...

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ヴィンセント・チュイ監督の「狭き門から入れ」について

昨日、テアトル新宿にて「ディアーディアー」の菊地健雄監督と対談して、大きい反応を得たヴィンセント・チュイ監督は今日再び「日本・香港インディペンデント映画祭」に登場!昨日は16年前のデビュー作「憂いを帯びた人々」を皆さんに見せたが、今日は9年前の作品「狭き門から入れ」が上映されます。二本とも旧作にも関わらず、今の香港を理解するにはとても重要な映画だということを逆に思わせられる。「憂いを帯びる人々」で鮮...

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