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「今の香港が分かる傑作短編集」:「9月28日・晴れ」、「表象および意志としての雨」、「遺棄」について

「今の香港が分かる傑作短編集」について

この三本の作短編を見れば、今の香港でなにか起きているかよく分かるプログラム。しかも三本とも傑作!

日本でもよく知られるイン・リャン(応亮)が香港亡命後初めてメガホンを取った短編「九月二十八日・晴れ」
はすべての絵、すへての音、すべての演出が完璧な領域に達している。しかし、
香港でも殆ど知られていないマック・ジーハンという素晴らしい才能が撮った「遺棄」も
全然それに負けていないような傑作だ。三年前偶々香港で見たこの映画は実は
今回この映画祭を企画しようとする最初の原動力だった。こんな凄い作品はなんと
香港以外では殆ど知られていないとは。断言してもが、もしいつかマック・ジーハンが長編さえ撮れたら、
きっと凄い作品になると確信する。そして「乱世備忘」を撮ったチャン・ジーウンは
傘運動が起きる直前完成した、香港の巨匠ジョニー・トーの助成金を得て
撮ったフェイクドキュメンタリーの「表象および意志としての雨」は香港の若者が中国への不信をよく表している。
こんな豪華のプログラムは二度とない!

【九月二十八日・晴れ】
【監督・脚本】イン・リャン(應亮) Ying Liang
日本でもよく知られる中国インディペンデント映画監督、イン・リャン(応亮)が香港亡命後
初めてメガホンを取った短編。タイトルにある九月二十八日は雨傘運動が起きた日でもある。
雨傘運動が勃発した当日、映画配給会社に勤める女性がまもなく老人ホームに入る父親に会いに行く……。
父親役には香港アカデミー賞前会長、ジョー・チョン(張同祖)。中国で活躍した日本の撮影監督/映画監督、
大塚竜治の格調高い映像も特筆すべきものだ。本作は2016年台湾アカデミー賞の最優秀短編賞を見事授賞した。

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【表象および意志としての雨】
【監督】チャン・ジーウン(陳梓桓) Chan Tze Woon

香港の社会運動を撮影していた映像制作チームは、ある謎の組織が人工的に天候を操作し、
民衆のデモへの参加意欲を損なおうとしていることに気付く。彼らは組織の場所を突き止め、
潜入を試みるが……。「乱世備忘」の監督でもあるチャン・ジーウンが、
ジョニー・トー主宰の新人監督発掘コンペティション「鮮浪潮」で助成金を得て制作した
フェイクドキュメンタリーであるが、制作されたのは2014年雨傘運動が起きる前、
デモ運動が盛んに行った頃であり、陰謀論の解読としても興味深い。

【遺棄】
監督:マック・ジーハン(麥志恆) Mak Chi Hang

かつて香港ニューウエイズを産み出した、アン・ホイ、パトリック・タムらを
輩出した香港テレビの「獅子山下」シリーズから久しぶり凄い才能が登場した!
香港でも殆ど知られていないが僕から見ると、最近10年以内香港映画最大の発見、
マック・ジーハン監督の傑作「遺棄」は絶対見逃してはいけない。
父親が自殺し、1人残された息子。フラッシュバックで描かれる父親の生前の行動から、
社会に「遺棄」された人々の姿が浮かび上がる。香港テレビ局(RTHK)に所属する映像ディレクター、
マック・ジーハン(麥志恆)が撮った、胸を締めつけられるようなヒューマンドラマの傑作。
この映画から、雨傘運動の遠因でもあり、未だに解決の糸口が見つからない、
さまざまな不平等、社会問題が見えてくる。

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